君だけを

「ま、俺はどうでもいいけど。
でも見ろよ。アレ」


そう言って、雅紀はある一点を指差す。

僕はそれを目を凝らして見てみた。


「…ん?」


「ほら、あれ」



じーっと見てみるとそこには佳奈がいた。

しかも僕の知らない男と。


何やってんだ?




「あれ、きっと告られてんだぜ?」



――告られてる?



「はああ!!??」




「ちょっ!お前、うるさいよ」


雅紀は僕の出した大声に驚いた。


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