Anniversary.
「何か変なものでも食べた?」
「食ってねーよ」
えー、絶対食べているよ。
「なんか、優しいよ?」
「いつも優しい」
「今日は特に……」
なんで優しいの? 普段は優しくしてほしい……。
なんて、思うけど。 今日のように優しくされると…… ちょっと、くすぐったい。
「ホワイトデー だから?」
なぜ、疑問形。 質問したのは、あたしなのに。
「優しくされるのは嫌か?」
ううん、嫌じゃない。
横に首を振る。
でも……。
いっくんらしく無い、かも。
いっくんは意地悪をしていっくんだもん。
「なんだよ、それ」
「そのままっ」
「まあ…… 意地悪するのは、まおくらいだな。 まおが――― 特別だから」
特別……。
あたしにとってもいっくんは、“特別”だからね。
暖かく…… ふわふわした、春のような空気があたしたちの回りを流れた。
「食ってねーよ」
えー、絶対食べているよ。
「なんか、優しいよ?」
「いつも優しい」
「今日は特に……」
なんで優しいの? 普段は優しくしてほしい……。
なんて、思うけど。 今日のように優しくされると…… ちょっと、くすぐったい。
「ホワイトデー だから?」
なぜ、疑問形。 質問したのは、あたしなのに。
「優しくされるのは嫌か?」
ううん、嫌じゃない。
横に首を振る。
でも……。
いっくんらしく無い、かも。
いっくんは意地悪をしていっくんだもん。
「なんだよ、それ」
「そのままっ」
「まあ…… 意地悪するのは、まおくらいだな。 まおが――― 特別だから」
特別……。
あたしにとってもいっくんは、“特別”だからね。
暖かく…… ふわふわした、春のような空気があたしたちの回りを流れた。