Anniversary.
「ピーマン! ある」


「バーカッ、これは“パプリカ”だっての」


ピーマンもパプリカも同じ!


もう、さっきまでは優しいと思ったのに、いつものように“意地悪”に戻っている。



「ほら、トマトは食うか?」


「……… 食べる」


トマトは食べる。 だって好きだから。


「あーんっ」


口を開けてみた。

いっくんが口に入れて分からないけど……。


「ったく、ガキかよ」


文句を言うのは今に始まった事じゃないけど。


「ほらよっっ」


ちゃーんと、口に入れてくれる。


他にもレタスとかあるけど。 それは、貰わない。

だって、いっくんの食べる分が少なくなって、かわいそうだ。




目の前にある“チーズ・オムライス” にスプーンを差し込んだ。


柔らかい卵に包まれている、ご飯が現れた。

チーズもながーく、糸を引く。


「見てみてー、伸びる伸びるー」





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