Anniversary.
「まおちゃんが喜ぶ物。 …… 座ろうか」


「うん……」


いっくんと陽太くんが窓際にあるイスに座って。

あたしと優ちゃんとリカちゃんはベットの上に……。


「はい、まおちゃん」


テーブルの上に“白い箱”を置いて、そこから出てきた物。


「ケーキだ!」


なんで、ケーキがあるの? って言うか、今日は何かの“記念日”なの?


誕生日でも無いし……。

誰かの付き合い始めた記念日でも無い。



「なんであるの?」


「まおが今年1年、“それなのに”頑張ったから俺たちからのご褒美」


はい? あたしが1年頑張ったからって……。 何を頑張った?


確かに……。
頑張ったことはたくさんあるけど。

それをいっくんたちがあたしに“ご褒美”をくれる程なの?


うーん。 なんだろう。




「耳の治療。 頑張っただろ?」





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