Anniversary.
――― 新幹線に乗って1時間。


目の前に座っていた陽太と愛川も気が付いたら眠っている。

もちろん、俺の隣ののヤツは、1度も起きやしない。 いまだに気持ち良さそうな寝息を立てている。


んで…… まおの隣。 通路側に座っている友川はというと。



「お前、寝なくて大丈夫なのか?」


「うん、大丈夫。 あたし、乗り物とかじゃ眠れないみたいだから」


ぜひ、まおにも友川のような事を言ってもらいものだ。

まおは所構わずどこでも寝るからな。



「あーあ、でもちょっとだけ悔しいな」


はあ!? 悔しいって何が。

俺、何かしたか?


「この修学旅行で結構まおちゃんと仲良くなったから、まおちゃんがあたしの方に倒れてきてくれると思ったんだけどなー」


いつも以上にまおは友川と行動していたが、そこまで仲が深まっていたとは……。





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