Anniversary.
陽太はどうか分からないが、愛川はまおをいじめている。


愛川なら俺の気持ちが分かるよな?



「まお?」


肩に頭を乗せているまおに声を掛けたが、反応無し。


いつもだけど…… コイツの睡眠時間は一般人の想像を遥かに超えるほどだ。


いいんだか、悪いんだか?

柔らかい頬に指を伸ばす。


「ん~~~っっ」


多少、声を上げるが。

やっぱり起きない。



「前田くーん、あたしが起きているの忘れないでね」


わかってるっての。
友川が隣にいるのに、まおにちょっかいは出さない。


友川が寝ていたら…… ちょっかい出していたな。


「前田くん……」


「なんだよっ」


「まおちゃん、泣かしたら許さないからねっっ」


まおは誰にだって好かれる性格。

危なっかしくて、放っておけない。


「わかった……」


だから、絶対にまおを守るからな。






< 79 / 135 >

この作品をシェア

pagetop