Anniversary.
デザートは“別腹”って事で、何個でも食べられる。


よーしっ、まだ来い!



「愛川!」


陽太くんだ!


「どうしたの? 桐谷」


「昼食後、5分くらいミーティングだってさ」


「了解!」


「――― 陽太くんっ!」



優ちゃんに用事を終えて、戻ろうとする陽太くんをつい。 呼び止めてしまった。


不思議そうな顔しているよー。

どうして呼び止めたりなんてしたんだろう……。



「どうした? まおちゃん」


「いっくん…… 何か、言っていた?」


「樹? 何も行ってないと思ったけど? まだバス降りてから話してねーからわからねーけど」


「そっか、ゴメンね」


陽太くんには何も言っていないか。 直接いっくんに聞いた方がいいかも。


全く、普段は“笑えっ!”なんて人には言うくせに。

肝心ないっくん本人が笑っていないんじゃ意味がない。





< 9 / 135 >

この作品をシェア

pagetop