Anniversary.
いつの間にか…… 信じられないくらいに好きになってしまった。


桐谷の黒い目に、捕われてしまったんだ。



「大丈夫か? ここ数日ずっと練習続きで疲れているな? …… 悪い、一人で全部やらして」


桐谷はバスケ部のキャプテンだから、部員の体調管理とかきにするのは、しょうがないけど。

あたしは大丈夫なんだけどな……。


桐谷との約束は“夏休みの期間のみ”だったのを、勝手にあたしが続けているんだもん。



「だから、気にしなくていいよ? あたしが好きでやっているから」


“いつでも辞めて良いんだからな”

こうやっていつも桐谷は言ってくれるけど。 桐谷は部活で放課後は忙しくて一緒にいる時間が少ないから……。

あたしがマネージャーを続けていれば、自然と一緒に帰る事が出来る。


帰りに寄り道だって出来ちゃう。





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