リアルな秘めゴト



希美の声を無視し、あたしは駆け足で教室を出て行った。


そして、家への道のりを急ぐ。




「…結局は自己満足じゃんっ…。あたし、何に満足してたんだろうね」




コンビニで買った、あのマンガ誌を見たくない。グチャグチャに破いて、捨てたくなる衝動に駆られる。


ふと目に入った、自動販売機の横に設置されてある、燃えるゴミのゴミ箱。


あたしは立ち止まり、カバンのチャックを乱暴に開けて、あのマンガ誌を取り出す。




「もうあたしは、マンガ家として終わりなのかな…ッ?」




小さく呟く声は、あたしの耳にしか届いていない。


マンガ誌の表紙を破り捨てようと、手に力を込めた時だった。




「こんな平日に学校抜け出して、何やってるんですか、ルカ先生?」




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