無敵な笑顔
学校まではすぐだったので、
そのまま保健室に行った。
「失礼します。先生いますか?」声をかけても
保健室には先生の姿はなくて
「俺が消毒してやるよ。」
「いいです。自分で出来ます。」
「だって額だから自分じゃ分からないだろ?」
「そうですね。じゃあ先輩よろしくお願いします。
での痛くしないで下さいね。」
「オッケ!!優しくするよ。」
お互い向かい合わせに座ると
おれはピンセットでガーゼをつかんでそっと彼女の額を消毒した。
怖いのか?恥ずかしいのか?目を閉じている彼女。
とても可愛くてついつい見とれてしまった。
「先輩もう終わりましたか?」
「終わったよ。」
俺がそう言うと、彼女は目を開けた。
あぁ・・なんて可愛いだろ。思わず抱きしめたくなる。
「先輩ありがとうございます。助かりました。」
「どういたしまして。」
「先輩お礼をしたいんですけど?」
「そんなこと気にしなくて良いよ。」
「でもそれじゃあ私の気が済みません」
「うん。それなら今日の放課後暇?」
「はい。今のところ何もありません」
「じゃあアイスおごって」
「はいもちろん!!」
「放課後校門の所でね。
でもすれ違うと困るから携帯番号教えてくれる?」
「はい!分かりました。」そうして二人でアドレスを交換し
「じゃあ放課後楽しみにしてるから!!」
「先輩、ありがとうございました。」
このアクシデントのお陰で僕は、
世界で一番大切な芽依に巡り会った。

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