キスより先はお断り!
少し唇を離して、悠里を伺ってみる。
「き、キス……見られたら、どうするの……?」
「美波が辞めてくれるんだろ?」
「バカ」
「そんとき考えりゃいいだろ」
そして、再び熱いキスが重ねられる。
どうやら口下手な彼氏だけども、極上の甘い口づけは、愛情たっぷりだ。
そうじゃなきゃ、大きな手のひらにインクだらけで来るわけないもんね?
ゆっくり顔を離すと、駅までのわずかな距離をまた二人で肩を並べて歩き出す。
「悠里、好きだからね」
まだまだ子どもなあたしだけども、これからもあたしを愛して。
隣のたくましい肩に手をかけ、軽く体重をかけるように背伸びする。
少し汗ばんだ頬に、あたしは軽く唇を押し付けた。
「……美波」
交わる視線。
驚いたあとに、ふとほころんだ悠里。
「じゃあ、これで解禁だろ?」
「へ?」
すっとんきょうな声が思わずあがる。
悠里の言っている意味がわからない。
「待ちくたびれた」
「きゃっ……!」
そういって、人一人通るのがギリギリなくらいの、ビルとビルの間の小さな隙間に強引に手を引きこまれる。
「ちょっとだけ」
言葉よりも先に腰を引き寄せられ厚い胸板に抱きしめられる。
「ちょ、ちょっと、悠里……っ」
好きだよ、悠里。──だけどね。
「反省してないなら……」
あたしだって、少しは強くなってやるわ。
「き、キス……見られたら、どうするの……?」
「美波が辞めてくれるんだろ?」
「バカ」
「そんとき考えりゃいいだろ」
そして、再び熱いキスが重ねられる。
どうやら口下手な彼氏だけども、極上の甘い口づけは、愛情たっぷりだ。
そうじゃなきゃ、大きな手のひらにインクだらけで来るわけないもんね?
ゆっくり顔を離すと、駅までのわずかな距離をまた二人で肩を並べて歩き出す。
「悠里、好きだからね」
まだまだ子どもなあたしだけども、これからもあたしを愛して。
隣のたくましい肩に手をかけ、軽く体重をかけるように背伸びする。
少し汗ばんだ頬に、あたしは軽く唇を押し付けた。
「……美波」
交わる視線。
驚いたあとに、ふとほころんだ悠里。
「じゃあ、これで解禁だろ?」
「へ?」
すっとんきょうな声が思わずあがる。
悠里の言っている意味がわからない。
「待ちくたびれた」
「きゃっ……!」
そういって、人一人通るのがギリギリなくらいの、ビルとビルの間の小さな隙間に強引に手を引きこまれる。
「ちょっとだけ」
言葉よりも先に腰を引き寄せられ厚い胸板に抱きしめられる。
「ちょ、ちょっと、悠里……っ」
好きだよ、悠里。──だけどね。
「反省してないなら……」
あたしだって、少しは強くなってやるわ。