~your Love story~
じっとこっちを見て黙ってる。
ど、どうしよう……
「わぁっ/// 」
戸惑っていると、グイッと手を引っ張られ彼の方に倒れかかった。
「ありがとう。優しいんだね、麻里也ちゃん 」
耳元で甘く優しい声が広がって、再び胸の高鳴りを呼び起こす。
「なんで、私の名前……/// 」
パッと体を離すと、ニヤリと笑って生徒手帳を見せた。
いつの間に……
「俺は沙木倉奏祐(さきくらそうすけ)。よろしくね 」
生徒手帳を受けとると、彼の長い指が目に入った。
大きくて、綺麗な手。
バスが停車し、奏祐くんは鞄を肩に掛けると「じゃあな」と降りて行った。
《19へ》