~your Love story~
「榊原高の奴はマジでやべぇよ。もし沙木倉がいたら俺チビってたかも。
あ、でも先生が襲われたらいつでも助けに行くからな 」
「何強がってんのよ。あんまり暴れるんじゃないよ 」
その男子生徒はおどけた様子で先生に手を振りながら出ていった。
今、確か“沙木倉”って……
もしかして、昨日の沙木倉奏祐の事?
彼の学校の人と喧嘩をしてきたの?
奏祐くんって、そんなに恐れられてるんだ……
ぼっと脇に立っていると、先生は不思議そうな顔をした。
「何かあった? 」
「別に何も 」
ふっと笑って、患者用のベッドに腰かける。
すると、廊下側からドタバタと大きな足音が聞こえてきた。
《9へ》