~your Love story~
私たちは、その赤が消えるのをじっと黙って眺めていた。
空気が冷たくなってきて、肌寒い風が吹いてきた。
「くしゅん 」
くしゃみをすると、奏祐くんがそっとマフラーを巻いてくれた。
すごくあったかい///
「今度は、昼に来ような 」
その笑顔が脳裏に焼き付く。
どうして私は、彼に付いてきたんだろう。
あたたかい気持ちでいるんだろう。
少しドキドキした胸を抑えながら、再びバイクに乗った。
それから家の前まで送ってくれると、「連れ出してごめんね」と心配そうな表情をした。
私は慌てて首を振ると、安心したようにふっと笑みを浮かべて夜の街へと消えていった。
《28へ》