~your Love story~
私は慌てて駆け寄ると、奏祐くんの体を起こした。
ほのかに隙間から入る月の光が彼を照らし出す。
目の横や頬に痛々しく滲む血。
「麻里也……チャン? 」
薄く瞼を開けて、お腹の辺りを押さえてる。
こんなになるまで喧嘩するなんて。
「ちょっと、油断した…… 」
そう「ははっ」と苦笑すると、膝間付いてる私に体を倒した。
………///
どうしたらいいのか分からず、とりあえず背中に手を回す。
「なんか、元気出そう…… 」
何言って……///
ふと視線の先に、5、6人の男たちが倒れているのが見えた。
もしかして、これ全部……
チラッと彼を見ると、瞳を閉じてぐったりしていた。
やだ、どうしよう……
《32へ》