~your Love story~

翌日、快晴の天気と裏腹に、私は女子たちの異様な視線を感じていた。


――最近、あの子と直斗が一緒にいるの見たよ。

――あり得ない! 沙木倉くんとも噂あるんでしょ?

――あの男たらし。


どこからか、そんな噂が立ち始めていた。


今日は早く帰れるから良かった。

ローファーを履いて下駄箱を出ると、校門の前に人の花道が出来ていた。

前から奏祐くんが、ブレザーのズボンに手を入れた格好で歩いて来る。


「麻里也ちゃん、久しぶり 」


みんな私たちに注目してる。


――2人と仲良いなんて許せないぃ!

――うらやましい!


女の子たちが口々に話し出した。

私って、叩かれるような事してるのかな。


「ちょっと来て 」


そう腕を引っ張られて、花道を足早に過ぎていく。

ど、どこ行くの?

門を出て停めてあるバイクへ足を運ぶと、私にヘルメットを被せた。


「え、ちょっと…… 」


「乗って 」


少し強引に私を乗せると、エンジンをかけて一気に加速した。


腰に手を回して、落ちないようにギュッとしがみつく。




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