~your Love story~
不思議と怖くない。
奏祐くんの背中って、大きくて広くて安心する。
しばらくタイヤを走らせて、山道を登ると展望台が見えてきた。
バイクを降り、柵まで歩いていくと、目の前には素晴らしい“瑠璃湖”が広がっていた。
「すごく綺麗…… 」
真っ青な水は、とても現実世界とはかけ離れていて、私を夢の中へと連れて来てくれたようだった。
それはため息が出るほどのものだった。
「この瑠璃ブルーを見せたくて連れて来たんだ。これは、特別な日にしか見れないから 」
そう笑った奏祐くんは、この湖のように深くて透明感があって、とても素敵に見えた。
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