ティアラ2
「あんた、もう太一とエッチしてるの?」

言い終わる前に、彼女はブッと紅茶を吹いた。

「……何よ、急に」

おしぼりで口もとを拭きながら、聞き返してくる彼女。顔はゆでダコみたいに真っ赤。


この反応、絶対に済ませてるよね。

「やだ……直子なんかに負けたとか」

「ちょ、なんかって何よ!」

彼女は今にも泣き出しそうになるあたしに、ため息をつく。

だって、だって……直子もまだなんだろうなって思い込んでたんだもん。それに、太一と直子がしてるとこなんて……。

「やだ……想像しただけでも気持ち悪いっ」

「コラッ!」

頭を抱えると、直子は赤面したまま声を張り上げる。

……マジでショック。

え、じゃあ……何? あたし、遅れてる!?
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