ティアラ2
「はぁ……はぁ……はぁ」
青ざめ、冷や汗をかきながらフロアにもどった。
食べている間、離れた場所にいても目はアルバムへと向いてしまい、何度も頭の中で悪魔に囁かれた。見ちゃえよ、と。
「見なかったわよ。ざまーみろ」
誘惑に負けてしまったらミスコン3冠の名がすたる。写真なんて、写真なんて……。
「あれ、いない……」
戻りました、と伝えるつもりで笹野京香を探しているけれど、1階のどこを見ても彼女の姿は見当たらない。
「もう休憩に入ってるのかな?」
いつもなら、あたしの報告を聞いてから入るはずなのに。
まぁいっか、と心の中でつぶやく。あの子のために必死で探す気なんてなれないし。
「ふん」とつぶやいて作業に戻ろうとする。そのとき、視界に篤紀の姿が映った。
「笹野は?」
階段を降りてきた彼は、一通りフロアを見回した後、あたしのそばにくる。
作業を止めず、「さぁ」と素っ気なく返すあたし。
本当はこんな態度とりたくないけれど、なんか素直になれなくて、顔を見ることもできない。
青ざめ、冷や汗をかきながらフロアにもどった。
食べている間、離れた場所にいても目はアルバムへと向いてしまい、何度も頭の中で悪魔に囁かれた。見ちゃえよ、と。
「見なかったわよ。ざまーみろ」
誘惑に負けてしまったらミスコン3冠の名がすたる。写真なんて、写真なんて……。
「あれ、いない……」
戻りました、と伝えるつもりで笹野京香を探しているけれど、1階のどこを見ても彼女の姿は見当たらない。
「もう休憩に入ってるのかな?」
いつもなら、あたしの報告を聞いてから入るはずなのに。
まぁいっか、と心の中でつぶやく。あの子のために必死で探す気なんてなれないし。
「ふん」とつぶやいて作業に戻ろうとする。そのとき、視界に篤紀の姿が映った。
「笹野は?」
階段を降りてきた彼は、一通りフロアを見回した後、あたしのそばにくる。
作業を止めず、「さぁ」と素っ気なく返すあたし。
本当はこんな態度とりたくないけれど、なんか素直になれなくて、顔を見ることもできない。