ティアラ2
ていうか、みんなもそこまで、あたしを疑ってはいなかったよね?

え、ちょっとワケわかんない。

どうしてこうなったんだろ?


「さ、帰ろう」

「おう」

「あー、腹減ったな」

笹野京香と竹下くんたちは、あたしと篤紀を残して、控え室を出ていく。

あっけにとられるあたしは、ふらふらしながら椅子に腰かけた。

「え、なんで……?」

どうなってんの?

さっきのあたし、犯人のような扱いをされてなかった? まるで、被害者に守られる容疑者みたいな感じだった。

「ええ~?」

「……帰るぞ」
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