ティアラ2
次の日、あたしは大学のカフェにいた。

注文した新メニューのキャラメルラテをひと口飲み、甘い味に癒されようと思っていたら、呼び出した直子が店に到着。


「あはははははっ」

比較的、直子は物静かな人。普段は落ち着いていて、こんなふうに腹を抱えて笑うことなんて、なかなかないのに。

「……なに爆笑してんのよ」

篤紀にまで疑われたことを話した途端、バラエティー番組を観ているときのように笑われて、ムッとした。

「だぁって」

あー面白い、と言いながら店員が持ってきたアイスティーにストローをさす。

「あたしが深町でも、美和の仕業じゃないかって考えたはずだから」

彼女はくっつく氷をストローの先で叩いてから、シロップを注いでいく。
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