ティアラ2
フロアへ向かう彼らが去った後、あたしは鞄の中にいれてあるヘアゴムを探しながら、控え室へと急ぐ。
ギリギリの時間まで家にいて、休もうかどうかを悩んでいたから、今日はゆっくりしている時間なんてない。
「はぁ……」
頑張ろう、と決めたはずなのにため息。
出勤しなくても今日が楽しくないことはわかっていたし、テキトーな理由をつけて休もうかとも思った。
けれど、ここでまた、あたしは篤紀のことを考えたんだ。
「紹介で入ったのに、サボったりしたら迷惑をかけてしまうな」とか、「サボったってわかったら、篤紀……怒るだろうな」なんて。
やってもいないことで疑われながらの勤務。
どんなに忙しくても、あたしはきっと、このあとの6時間をものすごく長いものに感じるのだろう。
ギリギリの時間まで家にいて、休もうかどうかを悩んでいたから、今日はゆっくりしている時間なんてない。
「はぁ……」
頑張ろう、と決めたはずなのにため息。
出勤しなくても今日が楽しくないことはわかっていたし、テキトーな理由をつけて休もうかとも思った。
けれど、ここでまた、あたしは篤紀のことを考えたんだ。
「紹介で入ったのに、サボったりしたら迷惑をかけてしまうな」とか、「サボったってわかったら、篤紀……怒るだろうな」なんて。
やってもいないことで疑われながらの勤務。
どんなに忙しくても、あたしはきっと、このあとの6時間をものすごく長いものに感じるのだろう。