ティアラ2
ひび割れたハート
「……篤紀」
門の前でしゃがんでいる彼が、すっくと立ち上がった。
「なんで……」
「何してたんだよ?」
なぜそんなところにいるのか訊ねようとしたけれど、声は遮られ、逆に問いかけられる。
ゆっくりと近づいてくる彼。
その表情は険しく、機嫌がよくないってことはすぐにわかった。またケンカになるという予感も……。
「何って、関係ないでしょ」
なんでまたキレられなきゃなんないの?
いまの篤紀にとやかく言われたくない。
ふてぶてしく答えたあたしは、彼を無視して家の中に入ろうとした。
すると、篤紀は突然、あたしの手から紙袋を奪い取る。
門の前でしゃがんでいる彼が、すっくと立ち上がった。
「なんで……」
「何してたんだよ?」
なぜそんなところにいるのか訊ねようとしたけれど、声は遮られ、逆に問いかけられる。
ゆっくりと近づいてくる彼。
その表情は険しく、機嫌がよくないってことはすぐにわかった。またケンカになるという予感も……。
「何って、関係ないでしょ」
なんでまたキレられなきゃなんないの?
いまの篤紀にとやかく言われたくない。
ふてぶてしく答えたあたしは、彼を無視して家の中に入ろうとした。
すると、篤紀は突然、あたしの手から紙袋を奪い取る。