ティアラ2
注意しているのに、兄の真は無反応。
ドアノブに手を置いて、肩を落とし、くらい空気を放っている。
「聞いてる?」
落ち込んでることに気づいて、というかのような態度。ていうか、絶対アピってるよね。
訊ねても返してこないから、呆れて「もういいよ」と言った。
長居されたら、どんよりした陰湿な空気が部屋に残るような気がしたから。
だけど、兄は一歩も動かず、ゆーっくりと振り返る。
「もう……借りたりしないよ。……昨日の夜、ずっと片想いしてた女の子に……彼氏ができたから、失恋気分に……浸りたかったのに……。お前が持ってるCD、ぜんぶ明るい曲で……余計に落ち込んだ」
「……」
やっぱり、話を聞いてほしかったんだね。
ドアノブに手を置いて、肩を落とし、くらい空気を放っている。
「聞いてる?」
落ち込んでることに気づいて、というかのような態度。ていうか、絶対アピってるよね。
訊ねても返してこないから、呆れて「もういいよ」と言った。
長居されたら、どんよりした陰湿な空気が部屋に残るような気がしたから。
だけど、兄は一歩も動かず、ゆーっくりと振り返る。
「もう……借りたりしないよ。……昨日の夜、ずっと片想いしてた女の子に……彼氏ができたから、失恋気分に……浸りたかったのに……。お前が持ってるCD、ぜんぶ明るい曲で……余計に落ち込んだ」
「……」
やっぱり、話を聞いてほしかったんだね。