ティアラ2
ふたりして笑っていると、あきおちゃんが戻ってきた。

「いま半額らしいから、これも買ってきた」

「おかえりぃ……って、買いすぎ!」

トレーの上は、サラダやチキンでいっぱい。

「ちゃうよ、これとこれはふたりの分やで」

そう言って、あきおちゃんはあたしと美緒ちゃんの前にチキンを置いてくる。

「あ、これはあたしの分やから!」

「……隠さなくても、取ったりしないってば」

あたしはクスクス笑いながら、あきおちゃんからもらったチキンを頬張る。

ふたりのやり取りを微笑ましく思いながら。



「じゃあ、あたしはここで」

店を出て、駅のほうへと歩くあたし。

気分も晴れたことだし、もううちへ帰ろうとしていた。

見送ってくれているふたりに手をふりながら、交差点で信号待ち。

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