ティアラ2
「決まった表情しか出さないモデル。こっちがどんなに粘っても、本人に見せる気がねぇから出ねぇんだよ」
高級な化粧品にプロのメイク。
外人さんの顔立ちも整っていて、どう見ても綺麗。なのに、透吾は……。
「駄作」
そんな言葉をつぶやくの。眉間にしわを寄せながら。
「そうかなぁ?」
あたしにはわからないや。
まじまじと眺めても、あたしの感想は変わらない。
透吾は座席を少し後ろへ傾けて、頭の後ろで腕を組んだ。
「綺麗なものを綺麗に撮ることなんて、誰でもできる。……俺が撮りたいのはそんな写真じゃない」
目を閉じて、深々とため息。
あたしは口を尖らせながら、また海の写真を見る。
本当にここで撮ったのか、と疑いたくなるくらい素敵。
高級な化粧品にプロのメイク。
外人さんの顔立ちも整っていて、どう見ても綺麗。なのに、透吾は……。
「駄作」
そんな言葉をつぶやくの。眉間にしわを寄せながら。
「そうかなぁ?」
あたしにはわからないや。
まじまじと眺めても、あたしの感想は変わらない。
透吾は座席を少し後ろへ傾けて、頭の後ろで腕を組んだ。
「綺麗なものを綺麗に撮ることなんて、誰でもできる。……俺が撮りたいのはそんな写真じゃない」
目を閉じて、深々とため息。
あたしは口を尖らせながら、また海の写真を見る。
本当にここで撮ったのか、と疑いたくなるくらい素敵。