ティアラ2
返ってきた言葉に複雑そうな表情を浮かべる美空は、となりに座るお母さんをちらりと見る。そんなとき……。
「お前、篤紀くんは?」
まだ勘違いしているお父さんのつぶやき。
それを無視して、お母さんがもう一度、透吾にいちからの説明を求めた。
「だから……」
いま言ったじゃない、とうんざりするあたし。すると、透吾は前のめりになったあたしの肩に手を置いて、あたしの声をさえぎる。
そして、お母さんににっこりと、爽やかに微笑んだんだ。
「去年の秋、高校でミスコンの3冠をとった美和さんをテレビで知りました。そのときから僕は、彼女をモデルにして写真を撮りたいと考えるようになり……」
ほんと、いちからの説明だった。あたしの存在を知ったときの話から、今日までのことをこと細かく話す彼。
「お前、篤紀くんは?」
まだ勘違いしているお父さんのつぶやき。
それを無視して、お母さんがもう一度、透吾にいちからの説明を求めた。
「だから……」
いま言ったじゃない、とうんざりするあたし。すると、透吾は前のめりになったあたしの肩に手を置いて、あたしの声をさえぎる。
そして、お母さんににっこりと、爽やかに微笑んだんだ。
「去年の秋、高校でミスコンの3冠をとった美和さんをテレビで知りました。そのときから僕は、彼女をモデルにして写真を撮りたいと考えるようになり……」
ほんと、いちからの説明だった。あたしの存在を知ったときの話から、今日までのことをこと細かく話す彼。