ティアラ2
そして夕方、あたしは篤紀と一緒に、TAMAKIを訪れた。

「すみません、突然……」

「いやいや、可愛いからOK」

店長さんは笑顔で、あたしを歓迎してくれた。

ちゃんと面接なんてしてないけれど、晴れてあたしはTAMAKIの店員になれた。上が見る目ある人でよかった。

渡されたネームプレートに、黒のマジックで名前を書く。隣では店長と篤紀が、あたしのことを話している。

「指導係は笹野くんに任せようかなと思うんだけど」

「そうですね。それがいいと思います」

店長の提案に笑顔でうなずく篤紀。あたしはマジックを握ったまま、静かに耳を傾けていた。
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