ティアラ2
生意気な態度に呆れてはいたけれど、透吾は「ん」とつぶやき、道路の端に止めたばかりの車を目で差した。誘導されるまま、静かにそこへと歩き出すあたし。
「なんかあった?」
乗ってすぐに聞かれた。でも、あたしはうんともすんとも言わず、鞄を足の上に置くだけ。
答える気はないのだということが伝わったのだろう。彼はまた小さくため息をついて、車を走らせた。
「どこ行く?」
「どこでもいいよ」
エツさんの店でもいいし、昨日の海でもいい。気分転換ができるなら、場所なんてどうでもよかった。
透吾ははっきりと言わないあたしに、困っている様子。
そりゃそうだよね。いきなり電話で「スーパーの前にいるから」なんて呼び出され、着いたらこんな態度をとられてるんだもの。「面倒なやつに捕まっちまった」とか思ってるだろうな。
「なんかあった?」
乗ってすぐに聞かれた。でも、あたしはうんともすんとも言わず、鞄を足の上に置くだけ。
答える気はないのだということが伝わったのだろう。彼はまた小さくため息をついて、車を走らせた。
「どこ行く?」
「どこでもいいよ」
エツさんの店でもいいし、昨日の海でもいい。気分転換ができるなら、場所なんてどうでもよかった。
透吾ははっきりと言わないあたしに、困っている様子。
そりゃそうだよね。いきなり電話で「スーパーの前にいるから」なんて呼び出され、着いたらこんな態度をとられてるんだもの。「面倒なやつに捕まっちまった」とか思ってるだろうな。