ティアラ2
プルル、プルル、と呼び出し音が耳に響く。
「……出て」
願う気持ちが強すぎたせいか、その想いは声にまで出ていた。けれど、その音が途切れることはなく、規則正しく鳴り続けたまま。
だめか、とあきらめたあたしは携帯電話を耳から離す。そのとき、画面がパッと変わり、「通話中」という文字が目に映った。
「篤紀!?」
急いで話す体勢をとる。
すぐにでも謝りたい。連絡をもらえなかったショックから、そんな気持ちにまでなっていた。けれど、耳に入った言葉は……。
「……話に出ることができません。ピーッという発信音が鳴ったら、20秒以内でお名前と……」
「……出て」
願う気持ちが強すぎたせいか、その想いは声にまで出ていた。けれど、その音が途切れることはなく、規則正しく鳴り続けたまま。
だめか、とあきらめたあたしは携帯電話を耳から離す。そのとき、画面がパッと変わり、「通話中」という文字が目に映った。
「篤紀!?」
急いで話す体勢をとる。
すぐにでも謝りたい。連絡をもらえなかったショックから、そんな気持ちにまでなっていた。けれど、耳に入った言葉は……。
「……話に出ることができません。ピーッという発信音が鳴ったら、20秒以内でお名前と……」