ティアラ2

それどころか、ストーカーに襲われかけたときは助けてもらい、体を痛めたときも優しくしてもらって……。

「何よ? 文句ある?」
「いや、そういうところ……ちょっと羨ましいなって思った」

調子が狂うこともしばしば。

そして、気がついたら。

「あたしはまだ、ひと言も許すなんて言ってないのよ!!」

「やめたりしないんだから!!」

あたしは仕返しを楽しんでいて。

「デ、デートくらいならしてあげてもいいわよ!!」

「ら、来週の……に、日曜日も……」

泣き顔を見てやる、って考えていたはずのに。
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