ティアラ2
「待って! いま片付けてるんだから……」
愛犬のモカはすっきりしたら、すぐに先へ行こうとする。うんちを片付けているあたしは、リードを持つ手に力を入れ、小さくため息をついた。
「……天気いいな」
土曜日でこんな青空を見たら、どこかへ出かけたいなって思ってしまう。そう、昨日までのあたしならきっと、篤紀に電話をかけていたはず。
こっちを見ながら歩くモカににっこり微笑んだあと、ズボンのポケットから携帯電話を取り出した。
「…………」
何度見たって同じなのに、また確認してしまう。受信欄を開けば、いちばん上にはエラーのメール。
あたしが知ってるアドレスじゃ、もうメールは届かないんだよね……。
「電話も、出てくれないだろうし」
拒絶された、って現実をまだ受け止められない自分。
愛犬のモカはすっきりしたら、すぐに先へ行こうとする。うんちを片付けているあたしは、リードを持つ手に力を入れ、小さくため息をついた。
「……天気いいな」
土曜日でこんな青空を見たら、どこかへ出かけたいなって思ってしまう。そう、昨日までのあたしならきっと、篤紀に電話をかけていたはず。
こっちを見ながら歩くモカににっこり微笑んだあと、ズボンのポケットから携帯電話を取り出した。
「…………」
何度見たって同じなのに、また確認してしまう。受信欄を開けば、いちばん上にはエラーのメール。
あたしが知ってるアドレスじゃ、もうメールは届かないんだよね……。
「電話も、出てくれないだろうし」
拒絶された、って現実をまだ受け止められない自分。