ティアラ2
「さっそく口説いてるわ、このクソガキ」
「アカネさん、僕はもうハタチです。ガキではありません」

「美和ちゃん、危ないからその子には近づかないほうがいいわよ。お腹大きくなっちゃうから」
「陽子さんも人聞きが悪いことを言わないでください! 僕はただお近づきの印に……」

クールな大人に見えて、プライドが高そうなスタイリストさん。見た目は綺麗でも、声と力は男のままのヘアメイクさん。そして、童顔で王子様みたいに紳士だけど、近づいたら妊娠させられそうなアシスタントさん。

「…………」
透吾は一体、どういう基準でスタッフを集めたのだろうか。
先行きが不安で、顔がひきつってしまう。
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