ティアラ2
「同じ目標を持つ仲間がいるって、少し憧れ……」

名刺に目を向けていたせいで、周りが見えていなかった。聞いているのは陽子さんだけだ、と思い込んでたんだけど……。

「何、仲間になりたいわけ?」

顔を上げたら、にんまり笑う透吾と目があった。向こうにいたはずなのに、彼はいつの間にか前の席に戻っていたの。

「べ、別にっ」
一体、どこから聞かれてたの。そう思っただけで顔がカーッと熱くなる。

緩んだ口元を見てるとなんか負けた気がして、ふてくされた態度をとるあたし。すると、隣で陽子さんはフフッと笑い、透吾に向かって……。
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