ティアラ2
……なにしてんのよ、篤紀?

「いい色じゃん」

ちょっ、なに触ってんのよ!?

他の女の髪なんて触らないでよ!

「うん。その色、京香によく似合う」

ええ……なにこれ。

「前の色も似合ってたけどな」

あれあれあれ……なんなのこの空気。


気がつけば、みんな……あたしに背を向けていた。

「そうだ、この前ありがとうな。代わりに入ってくれて」

「ううん、アッキーの頼みだもん。1日くらい出勤が増えても、全然平気だよ」

笹野さんににっこり微笑んだ、篤紀。

ちょっと! あんた……笑いかける相手を間違えてんじゃないのー!?
< 37 / 527 >

この作品をシェア

pagetop