ティアラ2
「ほんとにもう……」
椅子に腰掛けるあたしは、ハァッとため息をついてお茶を飲んだ。
すべての準備が整い、みんなスタジオ内で開始の声を待っている。
「よし、やるか」
精神統一みたいなものをしていたのだろう。みんなから少し離れて、煙草を吸っていた透吾は、胸もとで組んでいた腕を下ろし、スタジオの真ん中へと歩いていく。
そのひと言で、部屋の空気はがらりと変わる。さっきまでふざけていたアカネさんたちも、キリッとした顔つきで撮影を見守る体勢をとり、圭太くんも真剣な態度で透吾のそばへ向かう。
「……」
あたしも深呼吸をしてから彼の前へ行き、ストンと座った。
椅子に腰掛けるあたしは、ハァッとため息をついてお茶を飲んだ。
すべての準備が整い、みんなスタジオ内で開始の声を待っている。
「よし、やるか」
精神統一みたいなものをしていたのだろう。みんなから少し離れて、煙草を吸っていた透吾は、胸もとで組んでいた腕を下ろし、スタジオの真ん中へと歩いていく。
そのひと言で、部屋の空気はがらりと変わる。さっきまでふざけていたアカネさんたちも、キリッとした顔つきで撮影を見守る体勢をとり、圭太くんも真剣な態度で透吾のそばへ向かう。
「……」
あたしも深呼吸をしてから彼の前へ行き、ストンと座った。