ティアラ2
「いつもギャーギャーうるせぇくせに……肝心なことは言えないってか?」
初日と同じように、挑発的な言葉を並べてきた。

「何の話?」
唐突すぎてわからないよ。

助けを求めるみたいに陽子さんを見た。だけど、彼女は気まずそうに目をそらす。

「よそ見すんな」
「……」
なんで怒ってるわけ?
今日は何も迷惑かけてないでしょ?

不愉快だった。
「機嫌が悪いからって……ひとに当たらないでよ」
あたし、何も我慢してない。
何を言わせたいわけ?

ムッとした表情でレンズを睨みつける。
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