ティアラ2
でもフラッシュは止まらなくて……。

「……もういいよ」
近づいてくる透吾が憎たらしくて。
「もういい、撮らないでっ」
ここから逃げだしたくて……。

「出せよもっと!!」
1歩1歩、あたしに近づく透吾は、レンズを変えながら怒鳴った。

その言葉で何かが吹っ切れた。


“好きだよ”

……篤紀。

“お前がいちばんだって”

…………篤紀ぃ。


言葉にならない声が一気に溢れる。
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