ティアラ2
「心配して損した」とつぶやいて、直子はきた道を戻りはじめた。
「え、もう帰るの?」
あたしに会いにきたんじゃ……。そう思って呼び止めると、彼女はゆっくりと振り返り、また向こうをむいて、何も言わずに去っていく。
「そんなに変かな……」
可愛いのに、と心の中でつぶやいた。
今朝、これをきて鏡の前に立ったとき、あたしはまた自分を愛しく思ったの。
こういう服って「似合う、似合わない」がはっきり出るじゃない。それが似合うあたしはやっぱり「いい女」だなって。
人と同じことをしなきゃいけないって決まりは、ないでしょ。人と同じ格好をしていても面白くないし。
自分がしたいことをして、自分がきたいものをきる。それが「らしさ」だと思うの。
たしかに、今日は周りからジロジロ見られるけれど、そんなの気にしてたら「アイドル」なんてやってられない。
「そう、あたしはアイドルなの」
テレビで歌う人じゃなく、あたしは「篤紀のいちばん」になりたい。いつまでも輝いて、いつまでも愛されていたいの。
「え、もう帰るの?」
あたしに会いにきたんじゃ……。そう思って呼び止めると、彼女はゆっくりと振り返り、また向こうをむいて、何も言わずに去っていく。
「そんなに変かな……」
可愛いのに、と心の中でつぶやいた。
今朝、これをきて鏡の前に立ったとき、あたしはまた自分を愛しく思ったの。
こういう服って「似合う、似合わない」がはっきり出るじゃない。それが似合うあたしはやっぱり「いい女」だなって。
人と同じことをしなきゃいけないって決まりは、ないでしょ。人と同じ格好をしていても面白くないし。
自分がしたいことをして、自分がきたいものをきる。それが「らしさ」だと思うの。
たしかに、今日は周りからジロジロ見られるけれど、そんなの気にしてたら「アイドル」なんてやってられない。
「そう、あたしはアイドルなの」
テレビで歌う人じゃなく、あたしは「篤紀のいちばん」になりたい。いつまでも輝いて、いつまでも愛されていたいの。