ティアラ2
だから篤紀はもう慣れてるの。

それに、付き合ってからもたくさん喧嘩をしたけど、あたしたちは「昨日は昨日、今日は今日」って考えるようにしているから、すぐ仲直りもするし。

「押したら痛い?」

「いっ……お前、押してから聞くなよ!」

ほら、もう普段のふたりに戻ってる。

やっぱり一緒にいると楽しいな。

「ふふっ」

「なんだよ?」

ブスッとしているけれど、篤紀の目は優しくて……。

あたしは足をさする姿を、ニヤニヤしながら眺める。

そのとき突然、部屋のドアが勢いよく開いた。

「アッキー、救急箱あったよ」

入ってきたのは……笹野京香。
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