ティアラ2
初対面の日を思い出す。……髪を触られていた彼女の、嬉しそうな笑み。
「……」
よく考えてみれば、血が出ているわけでもないのに、あれくらいのけがを心配して……救急箱まで探してくるなんて。
「絶対、篤紀のこと……狙ってる」
礼を言われて「いえいえ」と頬を赤らめていた、彼女。
湿布を貼ってもらったくらいで、鼻の下をビヨ~ンと伸ばした篤紀。
ダンッと、通路に大きな音が響いた。
壁を蹴った片足をゆっくり下ろして、小さな声でつぶやく。
「上等じゃない。このあたしの彼氏に手を出して……ただで済むと思わないでよ」
「……」
よく考えてみれば、血が出ているわけでもないのに、あれくらいのけがを心配して……救急箱まで探してくるなんて。
「絶対、篤紀のこと……狙ってる」
礼を言われて「いえいえ」と頬を赤らめていた、彼女。
湿布を貼ってもらったくらいで、鼻の下をビヨ~ンと伸ばした篤紀。
ダンッと、通路に大きな音が響いた。
壁を蹴った片足をゆっくり下ろして、小さな声でつぶやく。
「上等じゃない。このあたしの彼氏に手を出して……ただで済むと思わないでよ」