ティアラ2
しばらくして、今度は3階のゲームフロアにいた沢木くんが、何かの用事で1階におりてきた。
けれど、彼も笹野京香にだけ話しかけ、すぐに従業員専用の裏へと歩いていくの。
「……」
カウンターは離れたところにあるから、仕方ないと言えばそこまでなんだけど。
なんか……あたし、茅の外にいる気分。
お客さんから何かを訊ねられたのか、笹野京香は奥の棚へと誘導しはじめた。
カウンターに立っているだけのあたしは、口を尖らせながらその光景を眺める。
すると、また篤紀が上からおりてきた。
気づいてもらいたいあたしは、カウンターに身を乗り出し、「篤紀っ」と声をかける。
こちらに目を向けた彼。あたしは満面の笑みで、手を振った。
けれど、彼も笹野京香にだけ話しかけ、すぐに従業員専用の裏へと歩いていくの。
「……」
カウンターは離れたところにあるから、仕方ないと言えばそこまでなんだけど。
なんか……あたし、茅の外にいる気分。
お客さんから何かを訊ねられたのか、笹野京香は奥の棚へと誘導しはじめた。
カウンターに立っているだけのあたしは、口を尖らせながらその光景を眺める。
すると、また篤紀が上からおりてきた。
気づいてもらいたいあたしは、カウンターに身を乗り出し、「篤紀っ」と声をかける。
こちらに目を向けた彼。あたしは満面の笑みで、手を振った。