ティアラ2
「待ってるじゃねぇか。もう俺から誘ったりはしてねぇだろ? お前こそ、自分の言葉……忘れたのかよ?」

ドアへと歩くあたしに彼は言う。嫌みったらしく、あごをつきだして。

「あたしを誰だと思ってんのよ。やるって決めたことは必ずやり遂げてきた女よ……だっけ?」

憎たらしい笑み。ほんと……小学生んときから全然、変わってない。

「もういいわよ! 帰る!」

言い返す言葉もなく、イライラして……ムカついたから勢いよく部屋を飛び出した。

……ムカつく。
ムカつくムカつくムカつく。

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