ティアラ2
「で、用意したのが……これ?」
大学を休んだあたしを心配して、家まで来てくれた直子は、うちの庭を見て大きくため息をついた。
「そんなにため息をつくと、幸せが逃げていくわよ?」
ため息を一回つくと幸せがひとつ減っている、と聞いたことがある。
直子の幸せを考えて言ってあげたのに、彼女はジロッとあたしを睨み……。
「こんなことをする親友を持って、幸せなわけないでしょ」
山積みにしたワラ人形を指でさした。
「ちょうどよかった。直子も一緒に作ってよ。まだワラが残っ……」
「作るわけないでしょ! あんた、どこまでバカなの!?」
またしゃがんで編み始めたあたしの手から、ワラを奪い取る彼女。
「なにすんのよ」と文句を言ったら、ポカッと頭を叩かれた。
大学を休んだあたしを心配して、家まで来てくれた直子は、うちの庭を見て大きくため息をついた。
「そんなにため息をつくと、幸せが逃げていくわよ?」
ため息を一回つくと幸せがひとつ減っている、と聞いたことがある。
直子の幸せを考えて言ってあげたのに、彼女はジロッとあたしを睨み……。
「こんなことをする親友を持って、幸せなわけないでしょ」
山積みにしたワラ人形を指でさした。
「ちょうどよかった。直子も一緒に作ってよ。まだワラが残っ……」
「作るわけないでしょ! あんた、どこまでバカなの!?」
またしゃがんで編み始めたあたしの手から、ワラを奪い取る彼女。
「なにすんのよ」と文句を言ったら、ポカッと頭を叩かれた。