ティアラ2
「ふふっ」

「……んだよ」

追い付いた篤紀と並んで、歩く。

さっきとは何かが違った。

直子の言う通りなのかもしれない。

ふたりの時間を作れば、きっと……イライラすることもなくなっていく。

素直にそう思えた。


その日は笑顔で過ごせたんだ。
笹野京香が休みだってこともあったけれど、気持ちよく仕事ができたのは……たぶん、篤紀の優しさに触れたから。




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