ティアラ2
……体がふわふわしている。

涼しい風。木々の葉が小話でもしているかのように、ザワザワと音を鳴らす。

ほら、小鳥までそばへ寄ってきた。チュッチュとあたしの頬にキスをして。そう、チュッチュと……。

「……っ」

針に刺されたような痛さ。

「や……やめ、やめてっ」

痛い、痛すぎるよ、小鳥さん!

なぜか目が開かなくて、あたしは手足をバタバタさせながら声を上げる。

聞こえてくるのは、小鳥のさえずり……ではなくて、子供たちの笑い声。

ハッと目が覚めた。と同時に、視界に映ったのは短い木の枝を持った数人の男の子。
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