full moon
待ち合わせ場所にはすでにユウキの姿があった。



私に気づくと笑顔で手をひらひらさせていた。



「ごめん遅れて。」

「俺も今来たとこだから大丈夫だよ。」



嘘つき。


ユウキの足元に落ちている大量の吸殻。


どんなときでも優しい気づかいが出来るあなたに、誰よりも幸せに笑っていてほしかった。



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