full moon
駅に着き辺りを見るとまだショウの車はなかった。





「送ってくれてありがとう。もうここで大丈夫だから。」



「友達と待ち合わせしてるんでしょ?ミカちゃんが言ってた。心配だし友達来るまで俺もいるよ。」


「ユウキ心配しすぎ。もう友達来るし大丈夫だから。」



「一人じゃ危ないって。それにミカちゃんにユウの友達来るまでついててあげてって頼まれたし。」







帰ろうとしないユウキに困っていると携帯が鞄の中で震えた。





『着信:ショウ』





「もしもし。」



「目の前にいるんだけど。」








ロータリーに見馴れた車。



「ごめん。すぐ行くから待ってて。」






ガチャッツーツー………







電話が切れたと同時に車のドアが開く。








「ユウ。」



低い声でショウが私を呼ぶ。





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