彼女ノ写真
「あ、エークンには、ちゃんと謝るんだよ~いい?」



「うー、、、分かってます。ちゃんと謝ります。許してくれるかな~、、、?」



「それは大丈夫でしょ!彼は、シキちゃんの事を本当に愛してるもの」



「えa絵ぇ恵A柄ー・・・・・っ!!」




シキちゃんは顔を真っ赤にし、発した言葉は意味を成さないただの音であり、自然に口元にあてがわれた両手の平は呼吸を妨げるぐらいまで、その空間を密閉した。




やがて彼女は言葉を失い、ただ立ち尽くした。




正直ここに、サイオンジ先輩がいなくて良かったと、心底思った思った瞬間だった。




私は、ホオの筋肉が無くなってしまったんじゃないか?と言うぐらい、ホオがとろけていた。




それに気付いたシキちゃんは、また照れた。




この時、今日の出来事は簡単に終わるものだと思っていた。




放課後、シキちゃんがほんの少し素直になり、エークンがほんの少し厳しくなる。そんな程度の事で収束するものだと思っていた。




そう、私達の考えは実に甘く、そしてある意味、辛すぎた。





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