彼女ノ写真
────カシャっ!!




全員が、一様に笑顔になる。空気がそれを呼んだのだろう。私は、肌でそれを感じていた。




その時、私の前に並んでいた、マキ先輩が駆け出した。




全員が呆気に取られる中、エークンが声を上げる。




「先輩!何すんですか?!」




そう、マキ先輩は、エークンのカメラを目指していたのだ。




「ふっふっふ~少年。私の目は誤魔化せんぞ?本当は、百五十四枚目を撮ろうとしていたんではないかぃ?」




エークンのカメラを誇らしげに掲げ、マキ先輩は意地悪な顔をしながら言った。




「え?そ、それは、、、」



「隠すなって~。シキと二人っきりで、いやらしい写真を撮ろうとしてたんだろ?」



「いやらしいって何ですか?!」「そんなの撮らせる訳無いじゃないですか?!!」




ほぼ同時に、シキちゃんとエークンは、別々な、、、だけど、気持ち的には同じ事を言った。




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